BitArts Blog

ロードバイク通勤のRubyプログラマで伊豆ダイバー。の個人的なブログ。

ウェアラブル字幕でオペラ鑑賞

オペラの公演で、観客が装着するメガネ型のウェアラブルバイスに字幕を配信するという実証実験に参加させてもらってきた。

≫ 新国立劇場のオペラ公演内で、新型スマートグラス「MOVERIO BT-200」を用いた実証実験を実施(2014年2月25日) | ニュースリリース | トピックス | エプソン

オペラはイタリア語やドイツ語などでの公演が多いので、舞台脇などに設置した電光掲示板的なものに日本語字幕が表示されるというのが一般的。しかしこれには「字幕を追うと舞台から視線が外れてしまう」「日本語の字幕しか表示されない」といった仕方ない欠点がある。でもウェアラブルならこれを解決できるんじゃね?という試みのようだ。

ウェアラブル字幕

貸し出されたのはまだ発売前の最新型、EPSON MOVERIO BT-200

公演が始まる前にデモビデオが映っているのをかけさせてもらったのだが、想像していたよりずっと精細な映像が目の前に映し出されて、正直驚いた。字幕付きの映画が余裕で鑑賞できるレベル。かけた瞬間に未来を感じてしまいましたよ。

さて、肝心のオペラ字幕。多少気になる部分はあったけど、結論としては十分に実用的だと感じた。装着感はフィッティング次第かもしれないけど、XpanDで3D映画を観るのと変わらない程度。明るいシーンでは字幕が見難くなるけど、首を少し動かして暗いところに持っていけばいいので、あまり気になることはなかった。字幕を好きな場所に持っていける、という感覚は良かった。あとは乱反射がやや気になった。レンズがぶ厚いのと、暗い場所+照明のせいではないかと思う。3Dは必要ないわけだし、Google Glassのような片眼タイプのほうが相性はいいかも。あとはブレが気になる。人によってはたぶん酔うレベル。手ぶれ補正入らないものかなあ…

とはいえ、例えば外国語字幕で鑑賞したい人とか、必要としている人にとっては今すぐ使いたいサービスに違いないでしょう。もちろんオペラに限らず、海外の映画館で日本語字幕で鑑賞できる。なんていう時代も来るのかもしれない。今までできないのが当然だったものができるようになっていくという、なかなかインパクトのある体験だった。