BitArts Blog

ロードバイク通勤のRubyプログラマで伊豆ダイバー。の個人的なブログ。

JavaScriptを考える

JavaScriptは、かなり昔からほとんどのWebブラウザに標準で組み込まれているという、おそらく世界一恵まれた環境にあるプログラミング言語です。しかしその歴史は本当に不運の連続でした。

ライバル同士のIENetscapeにも搭載され将来が約束されたエリートかと思いきや、デビュー当初は名前の似た人気者のJavaといつも間違われるばかりで全然認知してもらえない。その後Javaが重い奴とか言われて下火になると、いよいよ軽量なJavaScriptの時代かと思いきや、今度は互換性のない筋の通らない奴とか言われて、気がつけばいつの間にか新人アイドルFlashの天下。コアなユーザーからはJavaScriptセキュリティホールの温床だとか言われて拒否設定されてしまう始末。

それがAjax以降、JavaScriptは再評価され、遂に実力が開花したわけですが、あまりの暗黒歴史ぶりに僕はJavaScriptには非常に不信感があったので、この流れにはかなり乗り遅れてしまいました。

しかし、jQuery、Titaniumと本格的に使い込んでみると、JavaScriptのすごいところに、やっと気付いてきたわけです。いや、すごく今更なんですけど。…何がすごいと感じたかというと、美しくはないけど自由度が高い!JavaScriptはオブジェク志向言語ではないけど、工夫だけでほぼ完全なOOPができてしまう。この自由度の高さは、かゆいところに手が届くので何かと便利です。

ただ、自由度が高すぎて、明確な推奨プログラミングスタイルが無く初心者向きじゃない。この自由度を下手に使うと大変なことになる。他の言語でプログラミング手法を会得した人なら、JavaScript上に同じスタイルを構築することができる。そんな言語。触れてみる価値は高いです。

これまでの誤解を払拭するためにも、これからはECMAScriptと呼ぼう。